2023/10/08
呼吸法はなぜ健康に良いのか?
丹田(たんでん)を意識した呼吸法とシンプルな体操を組み合わせておこなう、コアチューニング・メソッド(R)
多くの方からどんなメリットが期待できるのか、問合せをいただいているので、こちらのサイトにおいて整理しておきます。
コアチューニング教室においては、以下の7種類のメニューを提供しています。
■基礎編:ゆるめる
(1)腹圧調整
(2)キラキラ体操
(3)らせん体操
(4)微動運動
■ 応用編:しめる
(5)スリスリ体操
(6)対角運動
(7)グーパー運動
期待される効果
1) 内臓のマッサージ効果
腹式呼吸による横隔膜の上下動と手技による内臓への物理的刺激
◇血行増進
冷え解消、栄養素の運搬
◇老廃物・疲労物質の排出促進
液体の循環促進: 血液、リンパ液、水分
◇胃腸の働き活発化
消化吸収力UP、栄養素の取り込み促進
腸の免疫機能向上: 免疫細胞の活性化
腸脳相関: 腸内環境の改善、腸の状態は脳へも影響
2)腹腔内圧(腹圧)の高さ維持
内臓の周りには、前面・側面の腹横筋等を覆う筋膜と背面側の胸腰筋膜、そして上部の横隔膜、下部の骨盤底筋群の筋膜で包まれています。
ちょうど風船の膜のように筋膜が内臓を包んでいます。
このお腹部分の 筋膜”風船” の内部の圧力を腹腔内圧(腹圧)と呼ばれています。
この腹圧を高く維持することができるようになり、以下の効果が期待されます。
◇筋膜”風船”の強化
背骨の負担軽減、姿勢の改善、自然体姿勢
◇内臓の位置安定化
内臓の圧迫開放、内臓下垂症(胃下垂、腸下垂など)の防止
3)大陽神経叢への刺激
みぞおちの奥あたりに太陽神経叢(たいようしんけいそう)と呼ばれる中枢神経(自律神経)の束があり、その部位へのマッサージ効果が得られます。
それによって、以下の効果が期待できます。
◇自律神経のバランス化
交感神経/副交感神経のバランス、視床下部への刺激・活性化
◇免疫機能向上、自然治癒力向上
慢性的な不調の改善、ホメオスタシス(恒常性維持機能)による元の本来の状態に戻そうとする力
◇睡眠の質向上
交感神経と副交感神経の切り替えがすみやかにおこなわれる。
4)酸素摂取量の増加
◇腹式呼吸の継続による肺への酸素取り込み量の増加
酸素の血中濃度の増加、細胞への十分な酸素供給(ミトコンドリアへの酸素供給)
◇脳への酸素供給量の増加 (頭すっきり)
◇脳の冷却効果
鼻腔からの空気冷却効果
5)肩甲骨の可動域拡大
肩甲骨は肩鎖関節のみで本体の骨格と接続されているだけですので、動きの自由度が高いといえます。
逆に言うと、肩甲骨周りの筋肉は意識して動かさないと固くなりやすいと言えます。
肩甲骨の基本的な動きは6種類あり、その全種類の動きを盛り込んだ体操をおこなうことで以下の効果が期待されます。
◇呼吸筋群の柔軟化
筋肉のゆるみ
呼吸がしやすくなる、胸・背中の筋肉の伸張・収縮による柔軟化
◇肩周りの血行増進
脳への酸素供給促進
◇酸素摂取量増加への貢献
胸郭の広がりによる肺への酸素取り込み容量の増加
6)仙腸関節のゆるみ
◇骨盤のゆがみ解消
腰痛の防止・改善
骨盤のゆがみは他の部位のゆがみにつながり、肩こり痛、ひざ痛に至ることも。こうしたゆがみの緩和・解消
骨盤のゆがみは代償作用により姿勢の前後左右のバランスを崩すことから、その姿勢の改善
以上のように身心調律法の実践、継続によって有益な効果が期待できます。